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企業の未来を切り開くために問われるAI時代を生き抜くための「人間力」

  • huminaresource
  • Aug 8
  • 3 min read
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米国人事管理協会(SHRM)が毎年主催する人事・組織開発の国際会議「SHRM25」が開催されました。主要なテーマは「AI」であった一方で、多くのリーダーたちは、つながり、信頼、所属感などの「人間らしさ」をどう守っていくかに注目していました。そのなかで、HRとして、テクノロジーでは代替できない人間中心の価値を通じ、競合に差別化を図るための戦略として、各分野の専門家により解説された5つを紹介します。


1. 組織への「所属感」をインフラに 

組織文化とリーダーシップ開発の専門家、ジョーイ・アヴィレスは、「人々がAIを通じて、つながりや感情的な充足を求めているなか、職場が自分の居場所だと感じられる『所属感』は大切な課題である」と指摘しました。現代の人々が生成AIを利用する理由のひとつとして、「誰かと気持ちを分かち合いたい」という思いがあると言われています。共感力や文化適応力などは、人間特有のスキルであり、自動化の時代でも代替がきかないものです。同氏は、「組織では、『所属感』を一時的な取り組みではなく、戦略的インフラとして根付かせることが重要だ」と訴えました。


2. 職場での信頼関係が、成果とイノベーションを生む 

職場の人間関係と心理的安全性の専門家、シャスタ・ネルソンは、職場での友情が組織文化と業績に好影響を与えることを強調しました。同僚と本当の意味での信頼関係を築いている従業員は、 そうでない従業員と比べてエンゲージメント率が7倍高く、定着率も高くなると言われています。働く人の約6割が孤独を感じている現代、信頼関係を日常的に育む職場が、将来の成果とイノベーションの鍵になります。


3. 「組織文化としての習慣」を組織運営の核に 

組織のリーダーシップ開発やチーム開発の専門家、アラン・ハンキンズは、レジリエンスの高いチームは、「組織文化としての習慣」を通じて成果を上げていると話しました。こうした習慣は、メンバーに心理的な安心感を与え、共通の目的意識や連帯感を育むだけでなく、意思決定や業務の効率化にもつながります。一例として、毎日7分の定例ミーティングを取り入れたチームでは、迅速な意思決定が可能となり、結果として離職率の低下にもつながりました。未来のリーダーには、こうした体験を意図的に設計し、信頼と所属感を築いていくことが求められます。


4. “話せる”職場がつくる、人と企業のレジリエンス 

職場のウェルビーイングと公衆衛生のコンサルタント、サラ・ラウジンは、多くの従業員が慢性疾患を抱えながらも、偏見や恐れから職場で明かせず、本来の力を発揮しづらい現状を紹介しました。従業員が自分の健康に関わる悩みを安心して話せるような職場の雰囲気をつくることにより、才能や創造性といった、従業員が本来持つ貴重な力を引き出せるだけでなく、会社への忠誠心も高まり、ヘルスケアにかかる費用の削減にもつながります。このような取り組みは、他の会社と差別化を図れるだけでなく、将来のパンデミックへの備えにもなりうるとされ、職場にとどまらず、従業員の家族や地域社会にも「思いやりのある文化(ケア文化)」を広げていくことが提案されました。


5. 「あえて困難を残す」ことが、人を育てる 

人材開発とリーダーシップ戦略の専門家、イレイン・チョンによると、AIの導入により単純業務が減る一方で、リーダーに必要な問題解決力や回復力が育ちにくくなっていると警告をしました。同氏は「柔軟性(Playfulness)・実践(Practice)・仲間(People)」という3つのPを軸に、人材開発を促すフレームワークを提案し、「あえて困難な課題を残すことで、従業員は試行錯誤しながら成長でき、本物のリーダーシップが育ちます。こうした人間ならではの力こそが、テクノロジーでは真似できない企業の強みになります」と語っています。


参考URL: 『The Future of HR: Five Human Advantages AI Can’t Replacehttps://www.shrm.org/enterprise-solutions/insights/future-of-hr-five-human-advantages-ai-cant-replace0


執筆者:

Chihiro Bjork

 

 
 
 

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