変化し続ける世界でリーダーに求められる資質
- huminaresource
- Feb 10
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昨今の職場では、リーダーに求められる期待が変化しています。専門的なスキルや業務上の効率性だけでは、もはや十分ではありません。急速な社会の変化と不確実な状況が続き、従業員の期待も高まる今、こうした環境の中で注目されているのが、パーパスフル・リーダーシップ(Purposeful Leadership)です。高い成果を上げる組織、そしてそれを牽引するあらゆるレベルのリーダーにとって、不可欠なものとなっています。
「指示」ではなく「意味」で人を動かす力パーパスフル・リーダーシップとは?
成果に対して報酬・評価を“交換”する形の「取引型」や、上下関係・役職権限ベースの「階層型」のリーダーシップとは異なり、パーパスフル・リーダーシップは、目の前の成果だけでなく、意味や価値観、長期的な影響を大切にします。
業績や短期的な成果も重要ですが、それだけが評価基準ではありません。リーダーの地位が上がるにつれて、その影響力は、他者を鼓舞し育てる力によって、より大きく左右されるようになります。初めて管理職になった人は、自分の成果とチームの成果の両立を図る立場にあります。しかし、経営層へと進むにつれ、率いるチームの成果そのものが、自身のリーダーシップの表れになっていきます。
「リーダーは、そのチームの人々によって定義されます」と、SHRM LinkageのCEOタムラ・オーツ=フォーニー氏は言います。「深い専門性を持っていても、リーダーとして十分に機能していない人はいます。リーダーとしてできる最も重要なことの一つは、主体性があり高い成果を上げるチームを築くことです。」
「Why」を語れるリーダーが組織を動かす
パーパスフル・リーダーシップの考え方は、まず自分自身の目指す姿、すなわち自分の「なぜ(Why)」を明確にすることから始まります。その将来像を、組織のより広い使命、つまり組織の「何を(What)」と結びつけていきます。
SHRM Linkageのパーパスフル・リーダーシップ・モデルは、5つの中核となる行動指針から成り立っています。
Inspire(鼓舞する)、Innovate(革新する)、Achieve(達成する)、Engage(関与を促す)、Become(成長し続ける)の5つです。これらの行動は、リーダーがどのように振る舞うかだけでなく、どのように文化・戦略・業績を形づくるかをも導きます。
この中で、最も難しいのは「Become(成長し続ける)」です。これは、自分自身の成長と能力開発に取り組むことを意味します。また、コーチングを通じて人々に影響を与える自分の力について自己認識を深めることでもあり、学びには終わりがないことを理解する姿勢でもあります。「“成長し続ける”ということは、その旅が継続的であることを意味します」とオーツ=フォーニー氏は説明します。「経営幹部層が、学びの終着点であるべきではありません。」
シニアエグゼクティブにとっては、これは経営幹部層の枠を超えて知識を広げ、取締役会とよりよく連携し、対外的な役割を担えるようになることを意味するかもしれません。こうした学び続ける姿勢は、不確実な今の経営環境の中で、リーダーが変化や挑戦、成長を受け入れ続けることを促します。
このように目的を中心に据える考え方は、現在進化し続けている人材環境において特に重要です。従業員は、より大きな柔軟性、本音で向き合う姿勢、そして多様な人が活躍できる職場を雇用主に期待しています。リーダーは、こうした変化する規範を反映した形でリードできるよう備えていなければなりません。
地図のない環境でチームを導く力
パーパスフルなリーダーは、特に前進する道が不明確なときに、進むべき方向の明確さを示します。今の世界が「地図を見る時代」から「ナビに従う時代」へ移っているように、リーダーには、状況の変化に合わせて進路を修正しながら、人々を導く力が求められています。
ミドルマネジメントからエグゼクティブ層に至るまで、こうしたリーダーは、混乱を最小限に抑えながら変革を推進する方法を理解しています。彼らは共感と説明責任のバランスを取り、必要なときには難しい決断を下します。例えば、チームメンバーの一人のキャリアの方向性が組織の進む方向と合わなくなった場合などです。
組織の成果はリーダーのあり方で決まる
パーパスフル・リーダーシップが文化として組織に根づくと、その影響は広範かつ深いものになります。オーツ=フォーニー氏によれば、顧客エンゲージメントの向上や従業員の定着率改善といった分野で、組織の成果に前向きな変化が生まれます。パーパスフル・リーダーシップの評価は、こうした前向きなビジネス成果の実現を妨げているリーダーのギャップを特定します。
「私たちは離職のコストを過小評価しがちです」とオーツ=フォーニー氏は言います。
「リーダーシップのようなソフトスキルは測定が難しいですが、空気のようなものです。なくなると、その存在の大きさがわかります。」
これからの組織には、有能であるだけでなく、自己理解があり、成長を続け、組織の使命と向き合いながらより良くなろうとするリーダーが、あらゆるレベルで求められています。
執筆者:
Chihiro Bjork




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